総務省は、航路標識AISの導入に関し、電波法施行規則の一部を改正する省令案等を作成しましたので、平成26年12月20日(土)から平成27年1月21日(水)までの間、意見を募集します。
1 改正の背景等
航路上に設置される航路標識については、現在、灯浮標(ブイ)によるものが多く、その識別は目視に頼るため、気象条件に左右されます。
今般導入する航路標識AIS(※)は、これら灯浮標にAIS機能を持たせ、灯浮標の種別や位置等を付近の航行船舶に自動的に提供するものであり、船舶は目視による灯浮標の認識のほか、AIS受信機やAIS表示機能を有したレーダー画面や電子海図で灯浮標を認識することができ、気象条件に左右されず船舶に有効な指標を提供することができます。
AISは、世界共通のシステムであるため、本改正は、国際海事機関(IMO)の基準に沿って制度整備を行うものです。
(※) AIS(Automatic Identification System:船舶自動識別装置)は、船舶交通の安全確保を目的として、船舶の動静に関
する情報を自動的に送受信するものであり、海上における人命の安全のための国際条約(SOLAS条約)により、一定
規模以上の船舶に対しては備え付けが義務化されています。
2 改正の概要
(1) 船舶自動識別装置に航路標識AISを加える。(電波法施行規則(昭和25年電波監理委員会規則第14号)第2条関係)
(2) 目的外通信として、船舶自動識別装置による通信を行う海岸局相互間の通信を加える。(電波法施行規則第37条関
係)
(3) 航路標識AISに係る必要な技術的条件について規定する。(無線設備規則(昭和25年電波監理委員会規則第18号)第
45条の3の4及び平成21年総務省告示第312号(船舶自動識別装置及び簡易型船舶自動識別装置の技術的条件を定
める件)関係)
3 意見公募要領
(1) 意見募集対象
<省令案>
・電波法施行規則の一部を改正する省令案(
別添1
:新旧対照表)
・無線設備規則の一部を改正する省令案(
別添2
:新旧対照表)
<告示案>
・平成21年総務省告示第312号(船舶自動識別装置及び簡易型船舶自動識別装置の技術的条件を定める件)の一部
を改正する告示案(
別添3
:新旧対照表)
(2) 意見提出期限 平成27年1月21日(水)17時(郵送の場合は同日付け必着)
詳細については、
別紙
の意見公募要領を御覧ください。
4 今後の予定
寄せられた御意見及び電波監理審議会の諮問・答申を踏まえ、省令等の改正を速やかに行う予定です。