1 諮問の背景
電波の人体への影響については、諮問第38号「電波利用における人体の防護指針」についての電気通信技術審議会答申 (平成2年6月5日)、諮問第89号「電波利用における人体防護の在り方」についての同答申(平成9年4月24日)及び諮問第2030号「局所吸収指針の在り方」についての情報通信審議会答申(平成23年5月7日)において、人体に影響を及ぼさない電波の強さの指針値等(以下「電波防護指針」といいます。)が定められています。電波防護指針は、これまで、関連の国際的な検討動向や電波利用状況の変化等を踏まえ、必要に応じ改訂が行われてきたところです。また、電波防護指針で定められた指針値の一部は、電波法令による規制として導入されており、これによって、我が国における電波の安全性を確保してきたところです。
近年における動向として、電波防護に関する国際的なガイドラインである国際非電離放射線防護委員会(以下「ICNIRP」といいます。)の「時間変化する電界、磁界及び電磁界によるばく露を制限するためのガイドライン」(平成10年4月)が、低周波電磁界領域について平成22年11月に改訂されています。
また、総務省総合通信基盤局長の検討会である「生体電磁環境に関する検討会」(座長:大久保千代次 電磁界情報センター所長)からも、最新のICNIRPのガイドラインを踏まえた電波防護指針の在り方についての検討の必要性が提言されたところです。
上記に鑑み、関連の国際的な検討動向や電波利用状況の変化等を踏まえた電波防護指針の在り方について、情報通信審議会へ諮問を行いました。
2 審議事項
電波防護指針の在り方(
別紙
参照)
3 審議体制
情報通信技術分科会における審議に資するため、電波利用環境委員会において、検討が行われます。
4 今後の予定
答申により電波防護指針が改訂された場合には、速やかに報道発表するとともに、それに基づき必要な措置を講ずることとしています。